ヒースロー空港(ロンドン)– category –
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E14 ヒースロー空港の入国審査/南アフリカの白人は海外で差別を受けるのか
1986年2月B日 ヒースロー空港2日目の5 椅子に座って、テレビを見るともなく見ていると、長身、金髪のえらく「まともな」感じのやつが大きなかばんを2つ提げて、この部屋に入ってきてオレの横に座った。この部屋の他の「囚人」たちとは少し違った、やけ... -
E13 ヒースロー空港の入国審査/そうだ!ロンドンにも日本大使館があるじゃないか!
1986年2月B日 ヒースロー空港2日目の4 拘留室内で昼食を終えて気分もやや開き直って、心は昨日と比べるとかなり穏やかになっている。 しかし、どう考えてみても、いまオレが置かれているこの状況は異常だ。こんなことがあっていいのか、イギリス政府と... -
E12 ヒースロー空港の収容所/周りは明るく元気ーみんな強制送還の常連だから
1986年2月B日 ヒースロー空港2日目の3 「あんた、日本からかい?」「・・・ああ・・・。」「だいぶん大きな声でやってたけど、残念だったみたいだな。」「ああ、あの大使館の役立たずどもめ!」 オレは、話かけてきたこのアラブ人風の男に八つ当たりする... -
E11 ヒースロー空港の収容所/フィリピンの在マニラ日本大使館に電話
1986年2月B日 ヒースロー空港2日目の2 しかし、気落ちばかりもしていられない。もしヨリコさんが送ったという小切手が実際マニラの日本大使館に着いていたなら、そこへ電話してそれを開封、確認してもらえばここの入国審査官も納得、オレを釈放してくれ... -
E10 ヒースロー空港の収容所/シドニーのヨリコさんに電話
1986年2月B日 ヒースロー空港2日目の1 翌朝、コーンフレークと紅茶とチーズだけの粗朝食をそそくさと食べ、オレたちは再び「護送車」の人となり、ヒースロー空港へと戻る。 昼間見えるロンドン郊外は美しい。なだらかな丘がいくつもいくつも続く。この... -
E09 ヒースロー空港の入国審査/アメリカ人送還、宿泊へ
1986年2月A日 ヒースロー空港1日目の9 若いアメリカ人が長いインタビューを終えて帰ってきて、オレの横にどかっと腰を下ろした。やつはずいぶん取り乱している。 「あいつら、オレをまるで犯罪人扱いしやがって・・・、何十回も同じことばかり聞きやが... -
E08 ヒースロー空港の入国審査/悲嘆にくれるイラン人女性
1986年2月A日 ヒースロー空港1日目の8 1時間ほど眠ったころ、なにやら激しく議論する声に目を覚まされた。顔を上げると、官吏らしい男と国籍不明の女性と通訳の男の3人が、何やら真剣に話し合っている。女性の声は小さくて聞き取れない。官吏の吠える... -
E07 ヒースロー空港の入国審査/鉄格子の車、まずいランチ、インタビュー
1986年2月A日 ヒースロー空港1日目の7 昼食のためにといったんこの部屋を出ることになった。係官3人に前と後ろをしっかりとガードされ、オレたち3人はだだっ広い空港を出て、ライトバンに乗り込んだ。 そして、中へ入ってみてびっくり。ライトバン... -
E06 ヒースロー空港の入国審査/無言のバングラデシュ人とギターを持ったアメリカ人
1986年2月A日 ヒースロー空港1日目の5 時間は流れる。タバコをねだったカナダ人と二人の黒人は役人に連れられて出ていった。あとにはオレと白人の男とインド人風の男と人種不明の女性が残った。 午前9時半を過ぎたころ、突然、 「ミスター■▲◎◆☆▲◎◆ f... -
E05 ヒースロー空港の入国審査/演技なし悲劇のヒロイン東欧女性の叫び
1986年2月A日 ヒースロー空港1日目の5 白人の女性が部屋の中の電話を使って、友人らしき相手に話しかけている。どうも相手は彼女を待つボーイフレンドらしい。 「ジョン、元気?」 「・・・・・」 「そう、よかったわ。」 「・・・・・」 「ええ、それ...
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